スマガジェ編集部 佐藤健太
2024年8月1日
こんにちは、スマガジェの佐藤です。Googleの新型スマートフォン「Pixel 9シリーズ」の発表が8月13日に迫る中、搭載される新型プロセッサ「Tensor G4」の詳細情報がリークされました。今回は、この情報の詳細と、前モデルのTensor G3からの変更点を解説します。
Tensor G4の主な仕様
海外メディア「Android Authority」の報道によると、Tensor G4の主な仕様は以下の通りです:
- CPU構成:4+3+1レイアウト
- 4x Cortex-A520 @ 1.95GHz(小コア)
- 3x Cortex-A720 @ 2.6 GHz(中コア)
- 1x Cortex-X4 @ 3.1 GHz(大コア)
- GPU:Mali-G715 @ 940MHz
- モデム:Exynos Modem 5400
Tensor G3からの主な変更点
- CPUコアが新しいARMv9.2アーキテクチャに更新
- クロック速度が若干向上
- 新モデムにより衛星通信をサポート、電力効率が50%向上
- GPUのクロック速度が890MHzから940MHzに向上
性能向上は限定的?
Geekbenchの初期結果によると、Tensor G4の性能向上は以下の通りです。
- シングルコア性能:約11%向上
- マルチコア性能:約3%向上
ただし、これらの数値は初期段階のものであり、正式発表までに変更される可能性があります。
カスタムIPブロックは変更なし
Tensorチップの特徴である以下のカスタムIPブロックは、G4でも変更されていないようです:
- Edge TPU
- GXP
- BigWave
- Titan M2セキュリティチップ
開発の裏話
実は、Tensor G4は当初、Samsungとは独立して開発される予定だったそうです。しかし、開発の遅れにより、再びSamsungとの協力が決定したとのこと。そのため、G4(コードネーム「zumapro」)はG3(コードネーム「zuma」)からの最小限のアップグレードにとどまっているようです。
個人的な見解
Tensor G4の進化は、確かに劇的とは言えません。しかし、新モデムの採用による衛星通信対応や電力効率の向上は、ユーザー体験を大きく改善する可能性があります。
また、GoogleのTensorチップの強みは、ハードウェアスペックだけでなく、AIやカメラ処理などのソフトウェア最適化にあります。そのため、実際の使用感はスペック以上に向上している可能性もあります。
まとめ
Tensor G4は、大幅な性能向上というよりは、着実な改善を図ったチップと言えそうです。Pixel 9シリーズが、このチップをどのように活用するのか、非常に興味深いところです。
正式発表まであと2週間ほど。スマガジェ編集部では、引き続きPixel 9シリーズに関する最新情報をお届けしていきます。