今年、GoogleはPixel 9シリーズに公式にGPSによるSOSを搭載しています。
これは、モバイルデータやWi-Fiが使えない状況に特化した機能です。この簡単なガイドでは、いざという時に備えて、その仕組みを説明します。
技術的には、サテライト接続はPixelシリーズにとって新しいものではありません。Pixel 8にも能力的には搭載可能なモデムが入っていましたが、Googleは実際にその機能を有効化しませんでした。しかし今年、Pixel 9のExynos Modem 5400は、サテライト接続を可能にするだけでなく、実際に利用可能にしています。
サテライト接続は現在、Googleの最新フラグシップで1つの機能として利用可能です。サテライトSOSを使えば、Wi-Fiとモバイルデータがないとき、常に上空を飛んでいるサテライトのネットワークに接続できます。
Pixel 9、9 Pro、9 Pro XL、9 Pro Foldの4機種全てが、同じモデムを搭載し、同じサテライト接続が可能です。つまり、基本モデルのPixel 9でも、他のPixel 9ユーザーと同じ緊急時の機能が使えます（ただし、現在はハワイとアラスカを除く米国内のみ）。
これは、Pixelシリーズが車両事故検知など、全てのスマートフォンに搭載されるべき重要な安全機能を導入してきたことの延長線上にあります。
どのように機能するの？
全てがうまくいけば、サテライトSOSは緊急時に自動的に作動し、インターネット接続がないとスマートフォンが認識した場合に機能します。その場合、Pixel 9のSOS機能を起動すると、サテライトとの通信が必要な「プランB」がデフォルトで実行されます。
サテライト接続は、通常の携帯電話網からのデータ信号とは全く同じようには機能しないことを覚えておいてください。スマートフォンは、複数の方向から空が見える場所にある必要があります。場合によっては窓の近くにいるだけで十分かもしれませんが、Pixel 9がその場で別の指示を出すかもしれません。
Pixel 9がサテライト機能を起動すると、以下のようなことが起こります。
- 接続が確立できる場所に移動するよう求められます。
- 緊急事態について、共有するための質問をされる場合があります。
- モバイルデータとインターネットをオフにするよう求められることがあります。その後、ステータスバーにサテライトアイコンが表示されます。
- 木、建物、山を避け、ミニゲームのようなプロセスを通じて信号が確立できる場所に移動するよう求められます。
この機能の完全な体験をするには、実際に緊急サービスに通報することなく、Pixel 9でデモを試すことができます。
何か設定する必要がある？
ユーザーは、Pixel 9で緊急SOSが適切に設定されていることを確認する必要があります。これは、セーフティアプリを開き、緊急SOSセクションを開くことで行えます。サテライトSOSはフォールバック（代替手段）なので、特定の状況下で自動的にオンになり、起動するはずです。ただし、常に選択肢として利用可能というわけではなく、十分なインターネット接続（携帯電話網またはWi-Fi）がある場合は作動しません。
サテライトSOS特有のオプションはありません。他の選択肢が失敗したときにこの機能が現れるよう、特に有効化する必要はありません。私たちの記者たちは、携帯電話網が利用できない飛行中にもサテライトアイコンを見たと報告しています。
サテライトSOSは、モバイルやWi-Fi接続がない状態で当局に電話しようとした場合にも使用できます。ただし、緊急サービス以外への一般的な通話には使用できません。緊急サービスへの通話とSOSシグナルの両方に使用できることで、この機能はより包括的なソリューションとなっています。
サテライトSOSは無料？
この機能は現在のところPixel 9シリーズでのみ動作し、それ以前のPixelデバイスでは動作しないことを強調しておく必要があります。ただし、この機能が将来的により多くのPixelデバイスに拡張される可能性はあるようです。
この機能は、対象のPixelスマートフォンを購入してから2年間のみ無料です。2年経過後は、アクセスするために料金を支払う必要があります。バックパッキングやオフロード、人里離れた場所によく行く人にとっては、検討する価値があるかもしれません。もちろん、この機能は専用のサテライトフォンの完全な代替とはならないようです。
サテライトSOSは非常に要望の多かった機能で、Pixel 9シリーズに搭載されたことは興奮すべきことです。インターネットが使えない地域にいる人々にとって、Pixel 9は緊急時の素晴らしい選択肢であり、頼れる代替手段となりそうです。
